ブータン日記 最終回
この2年間って
夢のようなまぼろしの日々だったのかなって
思うことあります。
今の日本じゃ、なかなか想像することさえ、
ましてや共感するなんて難しいから。
国境じゃなくて、時間の軸を超えたような。
飛行機じゃなくてタイムマシンで帰ってきたような感覚。(NHKで「おしん」してた。ブータンと重なる…)
日本の生活は一週間経ち、いろいろ違和感。
トイレの中のボタン多過ぎて…
コンビニのレジの列は並びにくくて…
自販機のデコレーションの多さ…
制服の高校生寒いのにくるぶし靴下…
まずいものがないバイキング…
断水になるとそれは異常なことでニュースになる…
ただ、出発まで3分のバスに乗りたくて駆け回っています。
ここ2年間遠ざかっていた生活。
美味しいご飯や
かわいい洋服達
あったかいお風呂と引き換えに
バスに間に合うように走り
台風なような仕事が始まります。
でも、まだ寝てる時の夢はブータンばかり。
トンサの砂まみれのバスツアー。
ブッタポイントまでのウォーキング。
寒い中での子供たちと寺お泊まり。
したことないのに夢に出る…
なんだかホッとして、
微笑ましく毎朝お目覚め。
私が何が本当に好きで
何を大事にしたいと思っているのか…
これから誰とどこでどうやって
残りの人生を過ごすのか…
色々見て経験したからこそ、
いろんな人に会って話したからこそ、
考える選択肢広がり、
今までは縛られていたなぁと気付きました。
そして、
自分の努力次第で考え方次第で選べること。
今はそれができる環境にある自分。
たくさんのことを同時には選べなくて
大事なこと1つあればそれでいいのかな。
それだけで十分。それがありがたい。
ブータンで学んだこと→休日家族ピクニック‼️
ご褒美温泉お泊まり〜♡
久しぶりに家族からお疲れ様元気に帰ってきたねって♡
いつになっても嬉しい♡
今、この時間が幸せありがとう。
夢から覚めてしまう…
本日、日本に帰ります。
2年間のブータン生活が終わって、いろんなことあったなぁと思いながらも、みんなとワイワイ過ごしました。
最後のドミトリー生活も満喫していたら…
先輩隊員からメッセージ届きました。2年間よく頑張ったね〜。って。
涙が出て止まらなかった…
辛い頃を知っててたくさんたくさん話を聞いてもらってたなぁ。同じ経験をして同じ気持ちを共感してくれて…助けられて過ごしていたなぁ。
こんなに時間をゆったり使って、大好きなみんなに囲まれて、過ごす時間は2度と来ない。もう、この生活に一生戻ることはない…
戻れない大事な貴重な時間のことを思ったら、とても愛おしく思えて、寂しかった。
本当に終わってしまうんだなぁ、夢のような2年間。
ブータンを出る時に毎回空港で聞かれる言葉
「ブータンに戻ってきますか?(職業証明書の返却のため)」
「いいえ、戻りません」
本当に戻らないし、戻れないって初めて実感。
本当終わってしまう、私の2年間と思ったら、
みんないたけど、また泣いちゃう…
壊れたダムみたいにずっと。
お礼のメール書くたびにまた…
なかなかその時はその大事さやかけがえのないものって気付けないけど、大好きだったんだな〜楽しかったんだな〜。
きっと、たくさん泣いた方がさっさと次のステップにまた進めるから〜。
明日からは現実の世界に戻ります。
出逢った頃のように…
ドミトリーで生活しています。
初めてブータンに来た時、同期3人でドミトリー生活をしてました。
お互い慣れない生活でピリピリしていて、
期待に沿った活動ができるように毎朝勉強している友人。
いろんなこと全てをデータ化している友人。
自由すぎて好奇心旺盛な私。
銀行にも携帯の契約も買い物もご飯もずっと3人で…
嫌いじゃないけど気を遣って生活。
大学の寮生活以来の共同生活。
たくさんたくさん気を遣わせてしまいました。
でも、今では大事な大事な
何でも話せる共感してくれる相棒2人です。
最近はブータンに私が産まれた時と同じで、ふりだしに戻ってドミトリー生活しています。
ホテルに絶対住む‼️って先週まで決心していたけどドミトリー生活を全うして満喫することも含めてブータンなのかな…って思えるようになりました。
ブータンに来て人に甘えるようになれたし、頼るようになって、少し心が寛くなったはずだから学んだ成果を楽しみながら面白がって
ドミトリーで実践中。
ただ今ドミトリー
女子5人で一部屋。
男子6人で一部屋。
ドミトリーで学んだことは人狼ゲーム。予習して参戦中。
人の嘘を見破るゲーム。
ゲーム強い人ってブータン生活苦労してない気がする。
人狼の強さと海外生活の強さって比例関係‼️
二回戦に向けて、コソ練しなきゃね❣️
ブータンの余命16日
残りのブータンがあと16日。ブータン人生の余命かなぁって思ってます。
延命治療もしないし、生き返らないブータン人生。
残っている隊員のみなさまにもプレゼン。
今まで散々お世話になってきた
大事な友達への最期のことば。遺言。
どうしたら聞いてもらえるかな。
私から何が伝えられるかな。
「しくじり先生 俺みたいになるな」風に発表しました。
今は達成感で活動終了!って見えてても
私だって たくさんたくさん
ブータンでしくじってきてる。
たくさんお世話になった日本人の友達。
これから ここにいる誰かがもしも…
苦しい時とか辛い時とか
どうにもならない時とかに
「こんな人もいたな〜」って思い出して、
わずかでも支えになれたら。糧になれたら。
17日目にブータンの世に私はいない。
遠いところに行っちゃうなぁ…
来世で会えるのかな。
成果や結果が出てキラキラ自分よりも
グダグダでドロドロな私を紹介。
成功体験の発表って、
聞く人によってはえぐられるほど辛いって
もう知ったから。
もう自分なりに精一杯してきたし、
子どもたちの中にキラキラした私がずっといるはずだから。私はそれで充分!
この発表では、
よく見せなくても背伸びしなくても、
もういいの♡
でも、やっぱり気になる反応…
せっかくお話ししたので
内容とか伝え方とか
もう少しどうすればよかったか
どう感じたのか
を聞きたくて隊員へインタビュー。
きっと成功者とか調子良い人にとってはつまらない発表だろうなぁと。
いろいろ教えてもらいました。私の知らないところ気付かないところやっぱりたくさん学びました。
残り16日のブータン人生を全うして、
焦ることなく、静かに安らかに休みたい。
そして輪廻転生して、
来世が始まる。生を享ける。
きっと人間、きっと日本。
来世のために残り16日間
今は現世のここでひたすら徳を積みます。
徳を積んでた人だけ幸運にも人間として生まれられるらしい。
犬に生まれたらどうしよ…汗
どうせなら鳥か蜻蛉でお願いします。 笑
世界障害者デー
12月3日にお祝いしました。
毎回、やりすぎだなぁって思うけど5つ星ホテルでランチ付きでお祝い。
主旨とか声明みたいな発表があって、
障害者も対等にとか、置き去りにしないでどんどん声を出していこうとか。
その他は恒例の....
生徒のダンス✖︎2!
職員のダンス!(去年よりもめちゃうまくなりました、きっと、私。)
主催者ホテルのダンス✖︎3!
私を含む、みんなの感想。
「最高に良かったね〜!ご飯タイム!」
まぁ、そんなもんです。
幸せなんで、それでいいんです。それがいいんです。
一つ、大事な素敵なお話。
今回は、全て会場も食事など全てホテル側からだったんですが、なんとプレゼントまで!
プレゼントにはショートストーリがあるとのこと。
以前、女性2名がホテルに滞在し、ホテル側のミスで金額を過剰に請求してしまったとのこと。
返金しようとメールでやりとりしていたところ相手側から
「返金は不要、どこかの団体に寄付してください。どこに寄付するかは任せます。」
そこで、うちの学校へ寄付ということで技術系の道具3台(木工関係の機材)がプレゼントされました。
世界のどこかに、そんな人たちいるんだなぁ。
ホテルのマネージャーもめちゃ元気で声大きくて、気さくな感じで素敵な人だったけど(平野レミさんみたいな)、
そんなところに泊まる人も素敵なんだなぁ。と。
今日が最後の日
学校最後の日でした。
4年生から中学3年生までの子どもたちの修了。今日の午後、寄宿舎を出て自分の村へ帰っていきます。
いつも、あっけなく終わる最後の日。(それでも、着物着ていきました!)
クラスの3位までの人には賞状と賞金を渡されて、
校長からは、「冬休みは家族の手伝いをよくすること。あなたの生活がより幸せになります。」とのこと。
大事なお知らせもあっけなく報告。
・来年から、中学3年終了後の高校1年、2年の部ができます。手工芸などを専門的に学びます。
・来年の2月のキングの誕生日の式典には聾学校も1つの学校として参加することになりました。
まだまだこれからどんどん大きく強くなっていくんだろうなぁ、この学校も、ろう者たちも、子供達も。
ちょうど過渡期の2年間。見させてもらった。
最後に、卒業生から「私たちみんなからです。2年間ありがとう!」ってプレゼントもらいました。
急だったけど、私も一言言いたい!と言って。
「2年間、本当に幸せでした、ありがとう。教室に遊びに来てくれて一生懸命学んでくれて嬉しかった。聾学校の生徒はマナーがとても良くて本当に嬉しかった。来年もアートも勉強も続けてね。」
って最後に手話で伝えた。
きっと、生徒が一番全部を知ってる。表情とか態度とかに敏感に気付ける人たちだから。
私が悔しくて泣いてたことも、お金取られてキレてたことも、体調悪くて手抜き授業した時も。
やり残したことはないくらい、たくさん学んだ2年間。
彼女たちの言語で話せるようになってよかった。
卒業レセプション
中学3年生までしか、聾学校はなくて3年生が卒業します。
お祝いの校長先生からの言葉が素敵だったので書こうかな。
以下
あなたたちは、3つの保護者がいます。
その人たちがいつもあなたたちを見ていて支えてくれています。
一つ目は、あなたたちを産んだ両親
村であなたの帰りを待っていて、食事や日常生活のサポートをしてくれたり支えてくれています。
2つ目は、ここにいる先生たちです。
先生たちはあなたたちが卒業しても、ずっと見守っていますし、支えたいと思っています。
3つ目は、私たちのキングです。
今あなたたちは幸せですか。ブータンの国民なみんな幸せですね。
他の国を見てください。お金はあって裕福でも、紛争があったり、憎み合ったりしている人たちもいます。
でもあなたたちは幸せな生活をブータンで送ることができています。
それは、ブータンを治めているキングのおかげなのです。
みんなの家には、キングの写真がありますね。
朝、夕方、必ずその前に行ってお祈りをしっかりとするように、感謝の気持ちを忘れないようにしましょう。
というお話。
いろんなお話が聞けて本当にありがたいこの環境!
って今になって気付く。
今日は、学校でプレゼンテーション。しっかりできるかな。